トヨタは「終身雇用」を諦めるのか
2019年5月13日の日本自動車工業会の会長会見で、トヨタ自動車の豊田章男社長が「終身雇用を守るのは難しい」と発言した事が話題になっている。
独立行政法人労働政策研究所が平成28年に行った「第7回勤労生活に関する調査」において、終身雇用や年功賃金を支持する割合が過去最高の9割弱となっており、特に20〜30代の伸びが顕著という。
そのため今回の豊田社長の発言に対し、ネットでバッシングが起きた訳だが、就職氷河期世代の自分としてはバッシングする気持ちも理解出来る一方で、未だに現実が見えてないのかという驚きも感じる。失われた20年において企業がいかにアテにならないか、また自らスキルを磨いて経験を積み市場価値を高める必要があるかは、明らかになったと思っていた。
勿論、世代間格差に対する不平不満は果てしない。我が世の春を謳歌し、未来へ投資すべき貴重な原資を食い潰した上の世代に対して、怒りや恨みは天より高く、海より深い。
それでも先ずは自ら出来る範囲で自己防衛していくしかないではないか。
それは諦めかもしれない。でも、我々の日常は容赦なく進む。で、あるならば現実的な視点で考えるしかやりようはない。所詮、自分の中にある手札でしか闘うことは出来ないのだから。
自力で給料上げるのは本当に大変だ。